Career Archive

今を生き、働く女性たちへ

2007年の新聞記事

2007年、毎日新聞に、私の仕事と暮らしを紹介していただきました。

紙面の中の私は、今よりずっと若く、仕事にも家庭にも懸命でした。当時は、外資系企業からNTTへ移り、研究所で生まれた技術を事業につなげる仕事に、必死で取り組んでいました。

出産、育児、海外赴任、転職。その時々に選択を重ねてきましたが、正しい答えが分かっていたわけではありません。

振り返れば、これは順調なキャリアの記録というよりも、何度も失敗し、迷いながらも仕事を手放さず、自分にできることを一つずつつないできた記録だったのだと思います。

仕事をまじめに続けているのに、自分がどこへ向かっているのか分からない。能力があっても、それをどう成果に結びつければよいのか分からない。目の前のことに懸命になるあまり、いつの間にか周囲や自分自身が見えなくなり、信頼を損ない、孤立してしまうこともある。

今を生き、働く女性たちの中にも、同じような迷いを抱えている方がいるかもしれません。そのような方々に、私の経験から伝えられることがあるのではないか。いま、そう考えています。

この記事から約20年がたちました。

キャリアは、最初に描いた計画どおりには進みません。しかし、ある時期には遠回りに見えた経験も、後になって別の仕事や役割につながることがあります。

私自身、組織の中で働くこと、海外で学ぶこと、専門性を築くこと、家庭と仕事の間で選択すること、そして年齢を重ねてから自分の仕事をつくることを経験してきました。

特に若い世代の女性に伝えたいのは、周囲から与えられる評価と、自分自身の価値を同じものだと考えないでほしい、ということです。

英語、数字を読む力、自分の考えを整理して伝える力は、女性が働く場所と生き方を自分で選ぶための力になります。そして重要な局面では、遠慮せず、自分が何を望んでいるのかを言葉にすることが必要です。

このCareer Archiveを、過去の記録だけで終わらせず、そこから生まれた問いを、異なる世代や立場の方々との対話へつなげていきたいと考えています。

一丁目の談話室は、毎回一つのテーマを取り上げ、異なる立場や経験を持つ人が、率直に考えを交わす小さな対話の場です。

正解を教わる講演会でも、結論を急ぐ会議でもありません。それぞれの現場で感じていることや、異論、疑問を持ち寄り、互いの話を聴きながら、論点と次の問いを見つけます。

第1回は、日本経済新聞への寄稿「学びを『地域』に縛るな」を出発点に、地方・大学・仕事のこれからを考えます。

一丁目の談話室の概要と、第1回の詳細は、以下のページをご覧ください。